2022年9月29日 くもり。
こんにちは。「2ひきのねこ(長女と長男)」の父です。
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安藤寿康慶應義塾大学文学部教授が、「学校の差が生徒の学力や知能に与える効果量が小さい」と仰っています(元記事(プレジデント)は→コチラ)。
能力が学校を選ぶ
教育年数の差は賃金に一定の差を生みますが、どの大学に行くかは将来の賃金に影響しない。特に一卵性双生児のきょうだいが、一方は偏差値の高い高校、他方がそうでない高校に行き、大学も偏差値の違う大学に行ったとしても、その差はその後の賃金には影響していないことがわかりました。
進学する高校や大学が将来に大きく影響すると思っていた人にとっては、かなり衝撃的な結果ではないでしょうか。学校の教育によって将来が変わってくるのではなく、もともとの能力が学校を選ばせているというのですから。
同上
学校だけが人生ではありませんから、当然といえば当然の結果ですよね。
だからこそ、「過熱」だのなんだのと揶揄される東京都の中学受験率ですらせいぜいが3割程度なのでしょう?
遺伝と家庭環境で8割が決まる
偏差値が高い学校は教え方が優れているから生徒が優秀なのではなく、優秀な生徒をスクリーニングして集めているから先生も教えやすく、よりレベルの高いことまで教えることができるわけです。
学校の差が生徒の学力や知能に与える効果量が小さいことは、行動遺伝学の研究でも証明されています。それは集団のばらつきのうちのせいぜい20パーセントかそれ以下の違いしか生まず、学力の差の50パーセントは遺伝、30パーセントは家庭環境なのですから。学校の影響がまったくないとまでは言えませんが、その影響は期待するほど大きなものではないということです。
同上
「教えるのがうまいからではなく、よい生徒が集まっているから」というようなことは、よく言われますし、近い実感をお持ちのOBOGの方も多いのではないでしょうか。
そういえば、
これは、中学受験塾にも似たようなことがいえるのではないでしょうか?
某塾に通うから合格するというより、よい生徒が集まっているから合格者が多い。
なるほど、たしかに某算数塾の戦略を拝見していると、その塾が素晴らしいからというより、「教育熱心な家庭で育ち(30%の家庭環境)先取り教育についてこられる生徒(50%の遺伝子)」のスクリーニング技術が素晴らしいがゆえに、数字としての合格実績を残しているのかもしれません。
数字より、子供に合うかどうか、かもしれませんね。