news review|「夏の成果は9月に出ない」はウソ

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2022年9月24日   あめ

こんにちは。「2ひきのねこ(長女と長男)」のです。

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西村創さんが、「夏の成果は9月に出ない」と仰る(元記事は→コチラ)のだが。

理由①:周囲の学力も上がっている

わが子の成績を確認するとき、まず目につくのが「偏差値」だと思います。ただこの偏差値という指標は、なかなかの曲者です。なぜかといえば、学力は上がっても、偏差値が上がるとは限らないからです。

同上

まず、言葉の定義付けから。

おそらく西村さんは、「学力」=絶対的学力(あるいは、『昔の自分との比較としての学力)、「偏差値」=相対的学力(あるいは、『ある母集団中の他者との比較としての学力)、としているのだと思いますので、この記事ではそれに倣いたいと思います。

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さて、夏前に「何を『成果』に設定したか」次第で、話の筋は変わってくると思います。

もし、「学力向上」を成果として設定していたのなら、偏差値云々の件は捨象してよく、昔の自分よりも学力が伸びたのなら成果は出ている(そもそも9月にテストを受けなくとも確認可能。)わけですから、「夏の成果は9月に出ない」というのは誤りです。

もし、「偏差値を伸ばす」ことを成果として設定していたとしても、約半数は偏差値を伸ばすことができるわけですから、やはり「夏の成果は9月に出ない」というのは誤りです。

理由②:夏に勉強したことがそのままテストに出るとは限らない

夏に勉強したことだけがテストに出るのであれば、ある程度の成果は見込めるでしょう。確認テストのような範囲の狭いテストであれば、高得点も狙えます。

同上

ここも、「何を『成果』に設定したか」に従って整理してみましょう。

もし、「学力向上」を成果として設定していたのなら、(そもそもテストの結果とは無関係に成果は検証できますが、仮にテストの結果で検証するとしても)テストでどの範囲が出ようと成果は検証可能ですから、「夏の成果は9月に出ない」というのは誤りです。

もし、「偏差値を伸ばす」ことを成果として設定していた場合は、テストの範囲は全員に平等ですから、やはり、「夏の成果は9月に出ない」というのは誤りです。

理由③:テストの難度が上がっている

2学期以降のテストは、偏差値だけでなく点数も取りづらくなります。どこの塾のカリキュラムも学習単元が高度になるからです。

同上

同じく、「テストの難度向上」から「夏の成果は9月に出ない」ということを導くことはできません。

夏の成果を出せるかどうかは戦略と努力次第

結局、「夏の成果は9月に出ない」というのは、ストレートに読んではいけないと思われ、おそらく、なにか隠された意図があった上でのタイトルなのだと思います(結果が出なかった生徒への慰め?)。

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まずしっかりと目標を立て、そのための戦略を立て、それを遂行したのなら、なんらかの結果は必ず出ます。

もし、それなりに遂行したのに、思わしい結果が出なかったとしたら、それは、目標の立て方が悪かったか、戦略の立て方が悪かったのですから、そこを見直して、再度チャレンジしたらいいだけですね。思い通りでなかったという財産を得られたのですから、広い意味では、これも成功だと思うのです。

もし、それなりに遂行できなかった(から思わしい結果が出なかった)のだとしたら、なぜ遂行できなかったのかを検証し、次回に向けて改善していけばいいのだと思うのです。これも、長い目でみたら、これも成功です。

このように考えていくと、長い人生では失敗ということもあまりないとは思いますが、

仮に「中学受験」を小さなゴールだとしても、

大概は「修正のチャンスをもらった」と捉えれば「失敗」ということもなく、ほとんどが「成果」「成功」になるような気がしています。

最後の最後、さすがに直前期になると、狭い意味で「修正のチャンス」の時間もなくなってくるのだとは思いますが、その時期はそもそも新しいことをする時期ではなく、チャレンジの期間でもないので、もはや成功も失敗もない時期なのだと思います。

そういった意味で、

父的には、「心がけ次第で、成果は、いつだって、出る」というのが正解だと、いつも思っています。

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